JoyfulHopeGospelChoir

大久保和慧が関西エリア数カ所でディレクターを務めるクワイアの集合体です。

"Amazing Grace"について

作詞者: John Newton 1725-1807
作曲者:   不明 新聖歌ではEarly American Melody となっている。
               賛美歌21ではVirginia Harmony,1831となっている。
     スコットランド民謡という説もある。
Tune Name:  NEW BRITAIN, AMAZING GRACE   
 
日本語歌詞①
*新聖歌233番  訳詞:中田羽後
「驚くばかりの」
1 驚くばかりの 恵みなりき
 この身の汚(けが)れを  知れるわれに
2 恵みはわが身の 恐れを消し
 任する心を 起させたり
3 危険をもわなをも 避け得たるは
 恵の御業(みわざ)と 言うほかなし
4 御国(みくに)に着く朝 いよよ高く
 恵みの御神(みかみ)を たたえまつらん
 
日本語歌詞②
*賛美歌21 451番
信仰・救いの核心
「くすしき恵み」
1 くすしきみ恵み われを救い、
  まよいしこの身も たちかえりぬ。
2 おそれを信仰に 変えたまいし、
  わが主のみ恵み とうときかな。
3 思えば過ぎにし すべての日々、
  苦しみ悩みも またみ恵み。
4 わが主のみ誓い 永遠(とわ)にかたし、
  主こそはわが盾、 つきぬ望み。
5 この身はおとろえ、世を去るとき、
  よろこびあふるる み国に生きん。
 
日本語歌詞③
賛美歌第二編 167番
われをもすくいし  訳詞:原 忠
 
1 われをもすくいし くしきめぐみ
 まよいし身もいま たちかえりぬ
2 おそれを信仰に 変えたまえし
 わが主のみめぐみ げにとうとし
3 くるしみなやみも くしきめぐみ
 きょうまでまもりし 主にぞまかせん
4 わが主のみちかい とわにかたし
 主こそはわが盾 わがいのちぞ
5 この身はおとろえ 世を去るとき
よろこびあふるる み国に生きん
 
日本語歌詞④
本田美奈子さんの歌っている歌詞
英語の1番と以下の日本語歌詞(作詞/岩谷時子
 
やさしい愛の てのひらで
今日もわたしは 歌おう
何も知らずに 生きてきた
わたしは もう迷わない
 
ひかり輝く 幸せを
あたえたもうた あなた
大きなみむねに ゆだねましょう
続く世界の 平和を
 
 
Amazing Graceについて、John Newton について詳しく書いてあるページを
貼っておきます。
 
ジョン・ニュートンが書いた言詞は6節からなっています。
現在では、その第1節から第3節、あるいは第4節までを採用し、その後に
ジョン・P・リース(1828-1900)が書いた節が追加されています。
と、大塚野百合著『賛美歌・聖歌ものがたり 疲れし心を慰むる愛よ』(創元社,1995)
92-93頁にあります。
 
オリジナルの歌詞です(Wikipediaより)
Amazing grace!(how sweet the sound)
That saved a wretch like me!
I once was lost but now am found
Was blind, but now I see.
'Twas grace that taught my heart to fear.
And grace my fears relieved;
How precious did that grace appear,
The hour I first believed.
Through many dangers, toils and snares.
I have already come;
'Tis grace has brought me safe thus far,
And grace will lead me home.
The Lord has promised good to me,
His word my hope secures;
He will my shield and portion be,
As long as life endures.
Yes,when this flesh and heart shall fail,
And mortal life shall cease;
I shall possess, within the vail,
A life of joy and peace.
The earth shall soon dissolve like snow
The sun forebear to shine;
But,God who called me here below,
Will be forever mine.
 
前掲書96頁に、この「アメイジング グレイス」の曲は、K・W・オズベックによると、アメリカ南部の農場で労働者たちが働きながら歌った「子羊を愛して(Loving Lamb)」というアメリカ民謡のメロディで、1831年にヴァージニアで発行された『ヴァージニア ハーモニー』という歌集に発表されたとのことです。とあります。
*K・W・オズベック:Kenneth W. Osbeck: 101 Hymn Stories, Kregel Publications,1982
 (Ibid.,110)
 
以下、『賛美歌・聖歌ものがたり』から抜粋
 
ジョン・ニュートンは1725 年にロンドンで生まれました。
父は地中海航路の船長ジョン、母は英国の非国教徒のエリザベスで、エリザベスは一人息子が
牧師となることを願っていました。
エリザベスは彼が7歳になる直前に亡くなり、彼は11歳から父の職業と同じ船乗りになりました。
ジョン・ニュートンの回心体験は1748年3月21日のことで、その時彼は22歳でした。
イギリスに帰る船で激しい嵐にあい生命の危機を感じた時に起こりました。
その数日前からトマス・ア・ケンピスの『キリストに倣いて』を読んで心が動かされたということでした。嵐の時に、かつて記憶していた聖書の言葉がよみがえりました。
その箇所はヘブル人への手紙6章4-6節とペトロへの手紙Ⅱの2章20節だったそうです。
ルカによる福音書11章13節のみ言葉で彼は深い慰めを感じました。
この嵐の時の回心体験から2年後の彼が24歳の時7年越しの恋を者らせ、メアリ(通称ポリー)と結婚しました。同年、彼は奴隷船の船長となりました。
次第に良心に目覚め、病気を理由に船長の職をやめ、1755年にリバプールの港で潮流観測員になりました。
当時イギリスでは、ジョン・ウェスレーとジョージ・ホイットフィールドによるメソジスト派の信仰復興運動が起こっており、彼はホイットフィールドと親しく交わりメソジストの牧師になろうとしました。しかし妻のポリーは非国教会派の牧師ではなく、上流階級とつながりのある英国国教会の牧師になることを望み、それに従いました。1764年に按手を受けケンブリッジ近くの小さな町のオルニーの教会の牧師を16年勤めました。その後26年間ロンドンのセントメアリー・ウルノース教会で牧師と努めました。
 
以下(wikipedia)
彼の賛美歌作家としての輝かしい功績は、ウィリアム・クーパー(1731-1800)と友情を結び、その友情の産物と言っても過言ではない『オルニー賛美歌集』は1779年に発行されました。
オルニー賛美歌集の第1巻41番目の曲、"Faith's Review and Expectations"という原題で収録。
(wikipedia ここまで)
 
*「アメージング・グレイス」、「ジョン・ニュートン」について、もっと知りたい方は、
ジョン・ニュートン著『「アメージング・グレイス」物語 ゴスペルに秘められた元奴隷商人の自伝』中澤幸夫訳、彩流社、2006年がおすすめです。
4部構成で、第1部は翻訳者が書き下ろしている楽曲にまつわる秘話、第2部はジョン・ニュートンがトーマス・ホーイス牧師に当てた14通の手紙の翻訳、第3部は、牧師になって以降のジョン・ニュートンの生活を彼の身近にいたリチャード・セシル牧師が著したもの、第4部はジョン・ニュートンが一般の人に向けて奴隷貿易の廃止を訴えた内容の論文です。
 
Joyful Hope Gospel Choir  Blog
書庫「訳詩及び曲解説」1Amazing Grace
Joyful Hope Gospel Choir ディレクター 大久保和慧